ベース シールド比較
こんにちはニキシーです。
今回はベースのシールドを比較していきたいと思います。
私が所有している下記シールド4種類を徹底比較していきます。
・BELDEN 8412
・Ex-pro FL SERIES
・ANALYSIS PLUS BASS OVAL
・ANALYSIS PLUS PRO YELLOW OVAL
動画も用意しましたのでご自身の耳で違いを感じてみてください。
ベース シールド比較【BELDEN /Ex-pro/ANALYSIS PLUS】
シールドで音が変わるの?
変わります!!
動画を見ていただけたでしょうか。
シールドで音が変わることが分かったかと思います。
ここから先はニキシーの個人的なレビューです。
先入観を持たないためにも、レビューよりご自身の耳を信じてあげてください。
徹底検証① 「BELDEN 8412」
まずは定番のBELDEN 8412
BELDENのシールドはたくさんの種類がありますが、その中でもベーシストに人気があるのがこの8412です。
8412は中低域に厚みがあり太い音が特徴です。
その為ベースとの相性もよく、ベースのおいしいところがよく出るシールドです。
フラットな音ではありませんが、中低域がよく出るためイコライザを調整しなくてもバンドアンサンブルに埋もれにくい音になります。
プラグはスイッチクラフト製。
ベースやギター、エフェクターなどのジャックもスイッチクラフト製の物が使われていることが多く、楽器との相性もいいと思います。
2芯線構造になっており、ノイズに強いのも特徴です。
難点は、シールド自体が少し太く「硬い」ので、やや取り回しが面倒なところがあります。
3m:¥2920
徹底検証② 「Ex-pro FL SERIES」
Ex-pro のシールドは「FL」と「FA」シリーズがあり、今回紹介する「FL」は「FA」と比べてよりピュアでフラットな音になっています。
「何も加えない、何も損なわない」
をテーマに作られており、そのテーマ通りフラットな音が特徴です。
一般的にシールドは長さが長くなるほど高音域が減衰していきますが、このシールドは高音域の減衰があまり無いように感じます。
フラットな音色なため、楽器本来のトーンやプレイヤーのニュアンスが発揮しやすいです。
プラグはEx-proのカスタムメイド品を採用しています。
スイッチクラフト製の物より持ち手の部分が一回り大きくしっかりしています。
このシールドは今回比較するシールドの中で太さが一番細く柔らかいため、取り回しが抜群にいいです。
3m:¥4500
徹底検証③ 「ANALYSIS PLUS BASS OVAL」
このBASS OVALは導体の太さを16ゲージというかなり太いものにすることで、厚みのある音が特徴です。
中低域にパワーがあり、太く厚い音が出るため、とてもベースとの相性が良いと思います。
音圧感も高くレンジも広い印象です。
プラグはG&Hの物が使われています。
プラグの芯部にOFC(無酸素銅)が使われているのが特徴です。
一般的なプラグはブラス(真鍮)を使っています。銅はブラスよりも電気抵抗が少ないため、より電気信号が流れやすいと言えます。
シールドはANALYSIS PLUSの中では柔らかいほうですが、一般的なシールドと比べるとかなり硬いのでライブなどでの使用には注意が必要です。
3m:¥9600
徹底検証④ 「ANALYSIS PLUS PRO YELLOW OVAL」
中空楕円構造で無酸素銅を編み上げた
アナリシス・プラスシールドのスタンダードモデル。
リチャード・ボナが愛用していることで有名ですね。
レンジが広く、超クリアな音が出ます。
フラットな音でブライト、そして音の輪郭がはっきりしていて、音が埋もれずにスッと抜けてくる印象です。
プラグはBASS OVALと同じG&Hの物が使われています。
このシールドは見た目も独特で美しい仕上がりになっています。
難点はシールドが超硬いということです。
私が今まで使ったことのあるシールドの中で、一番硬いです。
ライブでの使用はかなり厳しいと思います。
ライブなどでの使用はエフェクターからアンプまでなど、動きのないところでの使用をおすすめします。
私は一度ライブで使用しましたが、今では完全に自宅・スタジオ用になっています。
Analysis Plus Pro Yellow Oval S-S 3m シールド・ケーブル (アナリシスプラス)
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3m:¥13000
徹底検証⑤「見た目、硬さ」
並べてみるとシールドの太さなどの違いがよく分かります。
アナリシスプラスはシールドからプラグまで圧縮チューブで覆われており断線に強い仕上がりになっています。
硬さの比較をしてみた写真です。
の順に硬くなっていきます。
イエローオーバルの硬さが伝わるでしょうか。
徹底検証⑥「シールドでの音の変化について」
なぜシールド1本で音が変わるのかを少し解説します。
そもそもベースの「音」とは電気信号でシールドを通ってアンプ等に届けられます。
電気信号の道となるシールドが変われば当然音も変わります。
シールドだけではなく、シールドを繋ぐプラグやプラグとシールドを繋ぐハンダの違いでも音が変わってきます。
今回私のレビューで
「このシールドは中音域がよく出る」とか「低音域がよく出る」
なんて表現していますが、実際は
「中音域以外が減衰している」「低音域以外が減衰している」ことになります。
音という電気信号にとってシールドは抵抗なので、そこを通る以上音は必ず劣化していきます。
その劣化が結果的に高音域や低音域を上手く減衰させ、中音域がよく出ているように聞こえるというわけです。
つまり必ずしも劣化=悪 ではないということです。
自分が求める音になれば、安価なシールドでも高級なシールドでもよいのです。
ただ、劣化が少ないということは、それだけベースの音がそのまま出力できるので音作りが楽になったりします。
一度減衰してしまった高音域などををアンプなどのイコライザーで持ち上げるのには限界があります。
無い音を引き上げようとするよりも
有る音を削るほうが簡単ということです。
使用環境によってシールドを使い分けるのもいいと思います。実際私は、
普段の練習の時は
イコライザを調整しなくてもベースらしい音がでる「ベルデン」
ライブの時は
取り回しがよくフラットな音の「Ex-pro」
レコーディングの時は
劣化が少なく、細かなニュアンスが出しやすい「アナリシスプラス」
と言った感じで使い分けています。
徹底検証⑦「最後に」
今回のシールド徹底比較は、いかがだったでしょうか。
シールドを選ぶ際は、できればご自身で試奏してみてください。
試奏ができないときなどは、今回用意した比較動画を参考にしてみてください。
ではでは。